Part3足のアセスメント

…高齢者施設や訪問看護ステーションなどで複数の機関の医療者がかかわる場合、いつから、どの部位に、どのような状態がみられるのかを共有することも大切です。患者さんの了承を得たうえで継続的に写真を撮り、経時的な変化や状態を医療者間で共有・検討できるようにしましょう。…

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…足のアセスメントにおいて、まずは皮膚を見て、触れることが始まりとなります。靴下を脱いでもらい、患者さんと一緒に足を見るようにしましょう。患者さんによっては足を他人に見られることに抵抗を示す方もいます。日ごろから信頼関係を築いておくことが大切です。
色調や温度、角質の状態、傷や潰瘍の有無、浮腫や乾燥など、皮膚から得られる情報は多岐にわたります。…

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…足の爪は、指の先端を保護し、歩行や立ち上がり時の姿勢保持などに欠かせない役割を果たしています。爪や周囲皮膚に痛みがあると、歩行困難となりADLの低下につながります。また、爪周囲の感染から足病変の重篤化につながる恐れもあります。
爪の異常は、感染等によってもたらさせるものもあれば、爪の切り方が不適切なことによってもたらされる場合もあります。爪の観察の際は、色や形、周囲皮膚の状態なども併せて見ていきます。…

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…足の変形は足病変発症の大きな要因となります。
詳細はPart4で述べますが、関節の屈曲や伸展、足のアーチ構造の異常、骨突出などがみられる場合は、局所への圧の集中から足病変につながる恐れがあります。足病変を防ぎ、また変形を悪化させないために、靴・インソールの調整や圧の免荷などが必要になります。…

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…神経障害は、（1）知覚神経障害、（2）運動神経障害、（3）自律神経障害の3つに大きく分けられます。糖尿病の患者さんには、これらが複合してみられることが多いです。…

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…血流障害は虚血による足病変の発症や、創傷治癒遅延につながります。糖尿病や動脈硬化によって血流障害が生じる場合があるため、このような基礎疾患をもつ患者さんには特に注意が必要です。
末梢循環の確認のため、大腿動脈、膝窩動脈、足背動脈、後脛骨動脈に触れ、脈が触れるかどうか、左右差があるかどうかを確認しましょう（図7）。また、足を観察し、静脈瘤の有無を確認します。…

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…ここまで、さまざまな観察ポイントを述べてきましたが、では、“フットケアが必要な足”とは、どのような足でしょうか。基本的には“すべての患者さん”においてフットケアは大切ですが、特に表1に示すような足病変ハイリスクの方には定期的にきめ細やかな観察とケアを行う必要があるでしょう。…

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