2019年5月公開
認知症には、大きく分けてアルツハイマー型認知症(AD)、血管性認知症(VaD)、レビー小体型認知症(DLB)、前頭側頭葉変性症(FTLD)の4つの病型があります。それぞれの原因や初発症状の特徴などを表5にまとめました。
認知症の診断は、病歴、家族歴、教育歴などの問診と、一般身体所見と神経学的所見による診察を行い、まずは認知症の有無や症状、重症度を把握します。そして、認知機能検査や画像診断(CT、MRI)、脳機能画像検査、血液検査などを行って、認知症の病型を診断していきます。この過程のなかで、「認知症と間違いやすい病態は?」で紹介したような、せん妄やうつ病などを鑑別し、除外していきます。
病型別の割合は、アルツハイマー型認知症が最も多く、2011年から2012年に実施された調査によると、全体の67.6%を占めています(図2)。認知症患者数の将来推計においても、アルツハイマー型認知症が最も多い割合で推移していくことが予測されています7。
若年性認知症の場合は、血管性認知症が最も多く、その次にアルツハイマー型認知症が続きます8。
アルツハイマー型認知症(AD) | 血管性認知症(VaD) | レビー小体型認知症(DLB) | 前頭側頭葉変性症(FTLD) | |
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原因 | 老人斑や神経原線維変化、神経細胞の脱落によって起こる | 脳梗塞や脳出血などの脳血管障害によって起こる | レビー小体(神経細胞に出現する異常なタンパク質)が大脳皮質や脳幹などに蓄積されることによって起こる | 前頭葉と側頭葉前部の病変(萎縮や血流の低下など)によって起こる |
初発症状の特徴 |
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臨床症状の特徴 |
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経過 | 徐々に進行する |
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徐々に進行する |
公益社団法人日本看護協会編:認知症ケアガイドブック.照林社,東京,2016:11-12.表3を参考に作成
Part1
ストーマケアで持ちたい
「認知症では?」の視点
Part2
知っておきたい
認知症の基礎知識
Part3
認知症患者さんへの対応、
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