Part7腹膜透析（PD）で気をつけたい合併症①
腹膜炎の看護知識

PD患者の腹膜炎は、①腹膜機能低下、②被嚢性腹膜硬化症（encapsulation peritoneal sclerosis：EPS）発症、③腹膜透析の中止（血液透析への移行）、④患者の死亡、などにつながる重篤な合併症です。感染予防対策が重要で、腹膜炎が発症した場合には、速やかな治療が必要になります。わが国における腹膜炎の発症率は、1年あたり0.21回/患者とされています¹。PD患者の腹膜炎は、感染性と非感染性（無菌性）に大別されます。ここでは、腹膜障害の原因となる感染性腹膜炎について概説します。