急性増悪・再入院を防ぐための慢性心不全患者の看護とセルフケア支援
東京情報大学 看護学部看護学科 教授
岡田 彩子
公益財団法人埼玉県看護協会与野訪問看護ステーション所長
訪問看護認定看護師、介護支援専門員
古山 千栄子
2024年7月公開
この章では、訪問看護ステーションでのケースをもとに、慢性心不全患者のセルフケア支援について、①在宅ケア継続のための働きかけ、②在宅での急性増悪への対応法、③訪問看護師が留意したいこと、の3つのポイントで検討していきます。
末期の心不全状態で、労作時の息切れ、呼吸困難感により自宅にこもりがちで、上記の診断後、さらに苦しさを訴えるようになり、起座位でないと眠れなくなることがありました。積極的治療はしないという本人の強い希望もあり、今後症状の進行や急変の可能性が高いことが予測されるため、体調管理と服薬管理、患者・家族のサポートを目的に訪問看護の指示がありました。
初回訪問時、看護師に重症感を感じさせず衣服も自分で整え、ソファーに座り、毅然とした様子で今までの経過、そして、今後のことについて本人から説明されました。認知症症状はなく、疾患、病状への理解はされており、「25年前に大手術を行い、入院治療も大変だったので、もうそんな思いはしたくない、十分生きられた。心臓も人の25%しか機能していない、このまま自宅で死にたい。最期のときに妻が不安がらないように訪問看護は受けようと思う」と決意をしっかり話されました。
そこで、以下の看護計画を立案し、本人・家族の同意のもと週1回の訪問をすることになりました。
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