2023年5月公開
3.糖尿病足病変を防ぐフットケア
1.糖尿病足病変とは
糖尿病足病変とは、神経障害や末梢血流障害を有する糖尿病患者の下肢に生じる感染、潰瘍、深部組織の破壊性病変と定義されています。糖尿病の足病変には、足趾間や爪の白癬症、足や足趾の変形や胼胝、足潰瘍および足壊疽まで幅広い病態が含まれます。足病変は、神経障害や末梢血管障害、皮膚の損傷など足の状況に、生活状況やセルフケア状況、姿勢や歩き方の変化などの全身状態が影響して発症します(図1)。ですから、足だけを見ても足病変は予防できませんし、足だけをケアしても足病変を改善できません。
日本糖尿病教育・看護学会編:糖尿病看護フットケア技術 第3版.日本看護協会出版会,東京,2013:27より改変
2.予防的フットケアの基本
- 1足のアセスメント
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看護師が行う糖尿病患者への予防的フットケアは、一方的に患者の足のトラブルの有無をチェックし、必要な手当てを提供するということではありません。患者の糖尿病や足の状態をとらえるとともに、セルフケア状況まで含めた評価(アセスメント)を行い、そのうえでその患者に適したフットケアの方法を考え、継続的に実践していくセルフケア支援のプロセスです。このような糖尿病患者へのフットケアの意義を理解することが必要です。表1に、フットケア観察シートの例を示します。
表1 フットケア観察シートの例
足病変のリスクが高い患者に対して予防的フットケアを指導しますが、その内容は、足の観察(見る、嗅ぐ、触る)、清潔保持、爪の手入れ、外傷の予防、受診すべき状態などで、具体的に指導していきます。
まず、足病変の好発部位を中心に足の観察をします(図2、3)。このとき、人前で
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