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COVID-19対応も基本は同じ!
高齢者施設での感染対策の実際

医療法人社団三喜会 鶴巻温泉病院
看護部長/感染管理認定看護師
小澤美紀

2021年2月公開

Part7感染を起こさないための日常の予防対策②:個人防護具②エプロン・ガウン、ゴーグル・フェイスシールド

1.エプロン・ガウン

1必要な場面

エプロン・ガウンは、おむつ交換、陰部洗浄、吸引、汚れた器材や物品等の洗浄時などに着用します。衣服に飛び散りそうな程度を予測して、エプロンあるいはガウンを選択します。

2エプロンの付け方と外し方

エプロンの付け方を図1に、外し方を図2に示します。

図1エプロンの付け方

首から静かに被り、腰ひもをゆっくり広げて後ろで結ぶ。利用者と接する部分を覆うように裾を広げる

図2エプロンの外し方

①首ひもを引きちぎる
②エプロンの上半分を前に垂らす
③エプロンの表側にふれないようエプロンの裾を内側から持ち、すくい上げる
④折りたたんだ状態で腰ひもを引きちぎる

3ガウンの着用手順と脱ぎ方

ガウンの着用手順を図3に、脱ぎ方を図4に示します。

図3ガウンの着用方法

膝から首までの前身をしっかりとガウンで覆い、首ひもと腰ひもを結ぶ

図4ガウンの脱ぎ方

①腰ひもと首ひもを外す
②ガウンの表面に触れないよう袖から手を抜く
③袖に腕を残しながらガウンが裏返るように脱ぐ
④袖に腕を残したままガウンを巻き上げる

2.ゴーグル、フェイスシールド

1必要な場面

ゴーグル、フェイスシールドは、食事介助、吸引、汚れた器材や物品等の洗浄時などに着用します。

2ゴーグル、フェイスシールドの付け方、外し方

ゴーグル、フェイスシールドの付け方を図5に、外し方を図6に示します。

図5ゴーグル、フェイスシールドの付け方

ゴーグル

フェイスシールド

顔と目をしっかり覆うように装着する

図6ゴーグル、フェイスシールドの外し方

ゴーグル

フェイスシールド

外側表面は汚染されているため、ゴムひもやフレーム部分をつまんで外し、そのまま廃棄するか所定の場所に戻す

3.個人防護具の組み合わせ

それぞれのケアで必要な個人防護具を正しく選択しなければ、自分自身と入所を守ることはできません。また、過剰な個人防護具の着用は、労力や費用のムダになります。状況を考えて、適切に選択します。

複数の防護用具を選択した場合は、着脱の順序を守って正しく行います。特に、外すときに順序を間違えると、自分や周囲環境を汚染させて、病原体を伝播させてしまうことになります。

1着用順序

複数の防護用具の着用順序は、以下のようになります(図7)。
①手指衛生→②エプロンまたはガウン→③マスク→④ゴーグルまたはフェイスシールド→⑤手袋

図7複数の防護用具の着用順序

①手指衛生
②ガウン・エプロン
③マスク
④ゴーグル・
フェイスシールド
⑤手袋

2外す順序

外す順序は、以下のようになります(図8)。
①手袋→②手指衛生→③ゴーグルまたはフェイスシールド→→④エプロンまたはガウン→⑤マスク→⑥手指衛生

図8複数の防護用具の外す順序

①手袋
②手指衛生
③ゴーグル・フェイスシールド
  • 汚染がある場合は
    手指衛生を追加する
④ガウン・エプロン
  • 汚染がある場合は
    手指衛生を追加する
⑤マスク
⑥手指衛生

4.個人防護具が手に入らないときの代用品の工夫

1手袋

市販の炊事用・掃除用のゴム手袋で代用可能です。使用後は、洗浄した後に塩素系消毒剤0.1%で15分程度消毒し、水で洗い流して乾燥させます。

2ビニールエプロン

45L以上のポリ袋で自作可能です(図9)。また、クリーニング屋のドレスカバーも代用手段となります。いずれの場合も「脱ぎやすいこと」が重要であり、背部に切り込みを入れておくと脱ぐときに引き裂くことができます。

図9ポリ袋で自作したエプロン

  • 青線部分を切る
  • 脱ぎやすいように背中側に切り込みを入れておく

3ゴーグル、フェイスシールド

クリアファイルで自作可能です。

これらの代用品については、一般社団法人 職業感染制御研究会有志らによるウェブサイト「医療用個人防護具の代替品性能評価と作り方」が参考になります(https://covid-19-act.jp/ppe/)。

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