2021年2月公開
施設は生活の場であり、清潔で居心地の良い空間を整えておくことが大切です。そのため、普段からの整理整頓と清掃が感染対策では重要になります。職員が同じように環境整備に取り組むために、どの場所を、いつ、どんな手順で行うのかマニュアルを整備し、普段から周知しておきましょう。
細菌は埃にくっついて浮遊するため、埃や汚れを取り除くことが清掃の基本です。また、毎日使用する場所は、定期的に換気を行い、新鮮な空気を取り入れます。
そして、水で湿らせたモップや雑巾を使った1日1回以上の湿式清掃を行います。湿式清掃の基本は、高所から低所へ、奥から手前へ、汚染の少ないところから汚染の多いところへ一方向に行います(図1)。
図1湿式清掃の基本
多くの人が触る環境表面を「高頻度接触表面」、あまり触らない表面を「低頻度接触表面」と言います(表1)。高頻度接触表面にはさまざまな病原体が存在している可能性があります。自施設において、入所者や職員がよく触るところを把握し、高頻度接触表面を中心に湿式清掃を行います。日常的には水拭きしますが、感染症流行時期は、消毒薬(塩素系0.02%~0.05%またはアルコール系)を使用して清拭します。消毒薬を含浸させた環境用清拭クロス等を用いると簡便に行うことができます。
清拭の方法の悪い例と良い例を図2に示します。
表1環境表面の種類
横にスクロールしてご覧いただけます。
高頻度接触表面 (多くの人が頻繁に触る部分) |
低頻度接触表面 (手があまり触らない部分) |
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---|---|---|
該当箇所 | 手すり、リモコン、コールボタン、テーブル、ドアノブ、車いすグリップ、トイレ周辺のドアノブなど | 床、壁、天井など |
清掃頻度 |
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