「気持ちよく出す」ことを叶える排便ケア「気持ちよく出す」ことを叶える排便ケア

看護師が行うアセスメントやケアの方法を、様々な角度から解説しています。

Part3正常な排便とは

保健学博士、保健師・助産師・看護師
コンチネンスアドバイザー
榊原千秋

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2021年8月公開

5.嵌入便を見逃がさない

嵌入便(図5)は直腸性便秘の一つです。直腸内に硬い便が溜まってしまい、自力で出すことができなくなった状態をいいます。便意があっても訴えられなかったり、認知症や寝たきりの人などに多くみられます。いつも下着に少量の便が付着して汚れている場合は、嵌入便を疑います。

●嵌入便による便失禁
・寝たきりや、運動量が極端に少ない場合に起こりやすい
・止痢剤によってさらに悪化
・便が詰まっていることが確認されたら出し切る処置が必要

●対処:定期的に出す
・排便姿勢の確保
・便性を整えるために食事の管理

図5 嵌入便

図5 嵌入便
  • ①直腸の下方に便がはまり込む
  • ②肛門は伸展し、締まりがない
  • ③下痢状の流動便
  • ④便塊の隙間、直腸壁との間をつたって流れ落ちる
  • ⑤便失禁状態
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