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2023年6月公開
訪問看護師が出会う精神症状
「昏迷・昏睡」「依存症」に対する看護
東 美奈子
訪問看護 花の森 管理者
東 美奈子
訪問看護 花の森 管理者
意識というのは、視覚・聴覚・臭覚・触覚・味覚など五感に入ってきた外界からの刺激を脳で認識し、明確な反応を行う状態のことです。この脳の働きが鈍って、これらの刺激をうまく認識できなくなり、外界の刺激に対する反応や自発的活動が低下した状態が「意識障害」です。意識障害は障害の程度に応じて、“傾眠”“昏迷”“半昏睡”“昏睡”“せん妄”に分類されます。
やってはいけないのは、行動を促そうとする積極的な働きかけ
昏迷状態の利用者には、行動を促そうとする積極的な働きかけは禁物です。働きかけをすることによって余計に混乱を招きます。看護師としては、まず他からの刺激を避け、利用者の安全な環境を整えます。そのうえで全身状態の観察をして、循環障害が起きていないか、低温やけど等の危険はないか、また、突然昏迷状態を脱して動き始めることも考慮して転倒や転落の危険性はないかなども確認し、安全を守れるようにしておきましょう。さらには、自傷行為につながる場合もあるので、注意しておきましょう。転落防止策としては、せん妄状態のときと同じです。
利用者の拒否的な態度に対して、看護師がいら立ちや焦りの感情を表出することがあります。しかし、利用者は意識は失われていない状態なので、看護師の言動がわかっています。利用者の状態を把握して理解し、いら立ったり焦ったりせず、冷静な対応をしましょう。
「依存」には、“精神依存”(精神的にやめられない)と“身体依存”(やめると身体症状が現れる)があります。依存は、物質への依存(過食症、ニコチン依存症やアルコール依存症、違法薬物等への依存といった薬物依存)、過程・プロセスへの依存(ギャンブル依存症、インターネット依存症、借金依存症)、人間関係や関係への依存(共依存、恋愛依存、依存性パーソナリティ障害など)があります。
(1)人格を否定するようなことはしない
依存症に対する看護では、身体症状や生活環境の変化等を細やかに観察することが大切です。原因があるときには、例えば、
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