Part3栄養・水分・服薬

医療法人社団悦伝会 目白第二病院 副院長
東京家政大学 健康科学部看護学科 非常勤講師
水野英彰

2024年8月公開

3.なるべく短時間でできる経腸栄養剤の投与方法:半固形化栄養剤の短時間注入法

Key point

  • 半固形状流動製品の選び方には、現状まだ明確な指針がないため、症例に応じて慎重に選択する必要がある。
  • 経腸栄養剤は医薬品(栄養剤)と食品(流動食)に大別され、いずれも大半が液体だが、最近では半固形状流動食もバリエーションが増えている。
  • 間欠投与は、骨格筋量減少抑制、体内時計の乱れ抑制などの長所があるが、複雑でわかりにくいという難点もある。

1.はじめに

半固形状流動製品は、組成別を含めると約20種類が販売されています(表1)。製品により熱量や組成、含有水分量、粘度などが異なるため、使用時には注意が必要です。

表1半固形状流動製品の一覧
表1 半固形状流動製品の一覧

半固形化するために用いられる材料は製品により異なり、寒天やペクチンのゲル化剤のほかに、グァーガムやキサンタンガムなどの増粘剤も使用されています。多種類の市販の半固形状流動食に加え、医薬品の半固形化栄養剤(ラコール®NF配合経腸用半固形剤)や、pH の低下によって粘度が上昇し、胃内で液体から半固形状になる流動食も販売され、多種多様化しています。
半固形状流動製品の臨床的有用性は多く報告されていますが、「どの製品をどのような状況下で使用すべきか」については、明確な指針はありません。よって、現状では、半固形状流動製品それぞれの特徴を熟知し症例に応じた慎重な選択が必要と思われます。

ナースの“食支援”はトータルケアにつながる

胃瘻(PEG)トラブルを防いで、的確な栄養管理を行う 在宅での胃瘻管理もふまえて

●このケアカテゴリーに関する動画
現場でできる! 摂食嚥下ケア
●このケアカテゴリーに関する動画
胃瘻からの栄養剤投与:基本から最新器材の活用まで
●このケアカテゴリーに関する動画
“在宅あるある”を解決 生活に取り入れる口腔ケア
●このケアカテゴリーに関する動画
口腔ケア 基本の“き”
●このケアカテゴリーに関する動画
BPSDがみられる認知症の方への具体的なかかわり方—ケアシーンから学ぶ
●このケアカテゴリーに関する動画
在宅と病院をつなぐ 認知症対応力アップマニュアル(電子書籍)

ディアケア プレミアムとは?

閉じる
閉じる
閉じる
閉じる
閉じる
閉じる
閉じる
閉じる
閉じる
閉じる
閉じる
閉じる