スキントラブル解決Q&APart2
皮膚のアセスメントとスキンケアの基本テクニック

Q4洗浄の具体的な方法を教えて?

A.弱酸性の洗浄剤を用いて、泡で皮膚を包み込むように洗います。

渡辺光子

弱酸性の洗浄剤を選択する

ドライスキンとなりやすい高齢者や、脆弱な皮膚の保清においては、アルカリ性石けんなど洗浄力の強いものは避け、弱酸性の洗浄剤で皮膚のpHを保ちながら、皮脂膜を奪いすぎないように行うことが肝要です。弱酸性の洗浄剤はさまざまな種類が市販されていますので、状況に応じて使用しやすいものを選択しましょう(表1)。

表1弱酸性皮膚洗浄剤の例

ベーテルTMF
(越屋メディカルケア)

泡状で、洗浄でも拭き取りのみでも可能。セラミド配合、無香料・無着色

プライムウォッシュ薬用洗浄料
(サラヤ)

殿部などデリケートな皮膚の洗浄用に開発された。グリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症成分)、アミノ酸系洗浄成分、アミノ酸(保湿剤)配合

ソフティ 泡洗浄料
(花王プロフェッショナル・サービス)

保湿成分配合。泡切れが早い

コラージュフルフル泡石鹸
(持田ヘルスケア)

ミコナゾール硝酸塩(抗真菌成分)含有。真菌感染症の予防や、症状の改善に効果がある

洗浄は愛護的に行う

リキッドタイプの場合は、洗浄剤を十分に泡立てて、泡で皮膚を包み込むようにやさしく、愛護的に洗います。きめ細かい泡を立てることによってミセルが形成され汚れを浮き上がらせてくれるので、強く擦る必要はありません。ゴシゴシ擦ることは皮膚にとっては物理的刺激となり、皮脂膜や角質層を過度に奪って皮膚表面を傷つけてしまうことにつながりますので注意が必要です。その後、体温程度の微温湯で泡を十分に洗い流し、ガーゼや清潔なタオルなどで押さえ拭きします。拭き取る際も、皮膚を擦らないようにします(図1)。

図1皮膚の洗浄方法

弱酸性洗浄剤をよく泡立てる。ゴシゴシ擦らず、泡で汚れを包み込むように愛護的に洗浄する

洗い流しが不要な洗浄剤もあります。例えば、リモイス®クレンズはクリーム状の弱酸性洗浄剤で、拭き取り専用です。手術後の創周囲の皮膚の保清や顔周辺など、洗い流すことが難しい部位にも使いやすく、さまざまな場面で活用できます。当院では、外科病棟の回診車に常備して創処置と同時にスキンケアを行えるようにしています。また、ストーマ周囲の皮膚は、排泄物の接触やストーマ装具の剥離刺激などにより皮膚障害を起こしやすい部位といえます。弱酸性の清拭剤を使用することで、お湯が用意できない時でも簡便に保清することができます(表2)。

表2清拭剤(拭き取り用)の例

シルティ
水のいらないもち泡洗浄
(コロプラスト)

天然保湿成分(セリシン)配合の泡で肌にやさしく保湿洗浄・保湿清拭できる洗い流し不要の洗浄料

リモイス®クレンズ
(アルケア)

オリーブスクワラン・ホホバ油配合。クリーム状で、拭き取り後の潤いを保つ

セキューラ®CL
(スミス・アンド・ネフュー)

アロエ・グリセリン配合の液状タイプ。洗浄部にスプレーした後、拭き取る

サニーナ
(花王プロフェッショナル・サービス)

グアイアズレン、スクワラン配合。 スプレータイプ、泡タイプ、ペーパータイプがある

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