ストーマ管理においてさまざまな工夫や配慮を行えば、安心して仕事や勉学に集中できます。

仕事の種類や作業量によって、発汗量も変わってきますし、体勢によって腹壁にしわが入りやすいかどうかも違ってきます。

大工仕事や電気工事などの仕事では、重い工具を腰ベルトに付けて作業したり、腹ばい姿勢で作業を行うこともあります。

農業では、トラクターなど重機器を使う場合と手作業の前かがみ姿勢が多い場合とで、装具の安定性への影響が大きく違ってきます。

通勤・通学の時間や手段では、移動途中で排泄物を処理する場が確保できるかどうかを確認する必要があるでしょう。

駅には必ずといってよいほどトイレがありますし、最近は多目的トイレも増えていますが、それが利用しやすい環境かどうかを仕事に復帰する前に確認しておきましょう。

職種・職場によってはトイレへ行くための時間を確保できないこともありますので、職場の方々の理解を求める必要もあります。

小児期では、幼稚園や学校関係者の理解と協力が不可欠です。

重労働で発汗量が多い場合は、装具が剥がれないように、耐久性が高い皮膚保護剤を選びます。あるいは、テープ付き、ストーマベルトが使える製品を選びます。

万一のときに備えて、装具一式と下着1組、ビニール袋、ウエットティッシュなどを持っていきましょう。