2015年5月公開
妊娠計画
基本的には、ストーマを保有していても妊娠・出産は可能である。しかし、妊娠の可否は原因疾患の治療や経過にもよるため、パートナーや主治医と十分に検討し計画を立てる。
妊娠後は、安全な妊娠・出産を行うために、主治医、産婦人科医、助産師、ストーマ外来などの医療チームとの連携を十分に図る必要がある。
自然分娩か帝王切開のどちらの方法をとるかは産婦人科医と相談する。ほとんどの場合は自然分娩で出産している。
医療従事者は、精神面が安定した状態で妊娠生活を継続できるよう、妊婦や家族の意思を尊重し、支持する。必要時は地域の保健師との連携を行い、退院後の生活のサポートを調整する。
ストーマケア
妊娠周期が進むにつれ腹部が大きくなると、ストーマ浮腫・脱出・ストーマ径の拡大などが起こる。
そこで、「柔らかい面板の装具を選択する」「面板ストーマ孔を大きめに開ける」など、腹壁の状況に応じて適切な装具選定・管理を行う。
腹部が大きくなると便破棄が困難になり、装具が貼付しにくくなる場合があるため、配偶者を中心としたサポート体制を整えておく。可能であれば、定期的にストーマ外来でフォローし、サイズ調整や装具変更の検討を行う。
産後は子宮収縮に伴い、腹壁やストーマが変化し装具の安定性が低下する。入院中に予備の装具を準備するとともに、普段より早めに装具交換し漏れを防ぐなどの工夫をする。
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