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日常生活指導のポイント
ストーマ装具の処理(廃棄)

2015年5月公開

円滑な社会生活を送るため、使用済みのストーマ装具はマナーを守って廃棄することが必要である。

ストーマ装具を廃棄する際の手順を図1に示す。

図1 ストーマ装具を廃棄する手順

地域により、使用したストーマ装具の扱いが異なるため、在住する市区町村役場が管轄するゴミ処理場(クリーンセンターなど)に確認するとよい。

一般的には以下のように取り扱われる。
・ オムツや生理用品と同じ扱いをする地域が多い。
・ 普通(可燃)ごみの有料化が実施されている地域では、袋にオムツやストーマ装具と記載されていれば無料で回収してくれる地域もある。
・ 指定の医療廃棄物として、専用のごみ袋を必要とする地域もある。
・ 回収頻度は、一般ごみとして週3回の地域もあれば、医療廃棄物の扱いで月2回しか行われない地域もある。

使用済みのストーマ装具を保管する際、ごみ収集日までにおいが出ないよう、交換ごとに前述の手順①~④を行い、蓋付きのゴミ箱を利用するとよい。

ゴミ箱の中に、消臭剤、重曹やコーヒーの出し殻などを入れることにより防臭効果が高まる。装具を密閉して破棄できるラッピングテープ(図2)なども販売されている。

男性用のトイレには汚物処理用のゴミ箱が設置されていないことがほとんどである。ストーマ保有者用のトイレ(オストメイト対応トイレ)には汚物処理用ゴミ箱が設置されているため、外出時には利用するとよい。

予定外の交換をしなければならない場合に備え、不透明なビニール袋も携帯しておく。

図2 装具を密閉して破棄できるラッピングテープ

簡単に使用済みの装具を密閉状態にできる。においが出にくくなり、中身も見えない状態で破棄することができる。