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ストーマのセルフケア
ストーマ装具の選択基準と判断:アルゴリズム

ストーマ装具による排泄管理の基本は、ストーマ保有者が期待する装具装着期間で排泄物が漏れることなく管理ができることである。

そのため、ストーマ保有者がよりよい生活を送ることを考慮した装具選択が必要である。

ストーマ装具選択にどのような判断が必要なのか、またどのように選択を行うかの指標について述べる。

ストーマ管理のアセスメント

1.ストーマ管理条件を左右する因子

ストーマ粘膜部:ストーマの高さ・大きさ・形状

ストーマ周囲皮膚:しわ・骨突出・ドレーンや創・皮膚障害

排泄物:性状・量

腹壁:硬度(表1)・形状

全身的状況:手先の運動機能・視力障害の程度・理解力の程度

経済状態

表 1 腹壁の硬度分類

硬い

1縦指以下の沈み

普通

1縦指以上の沈み

軟らかい

2縦指以上の沈み

穴澤貞夫,大村裕子編著:ストーマ装具選択ガイドブック.金原出版,東京;2012:41.を参考にして作成

2.アセスメントツールの利用

ストーマや腹壁形態の基本的な変化を認識して作成したSPAツールがある(表2)。このようなツールを使用してアセスメントを行うことも有用である。

SPAツールは、装具選択に必要な11項目からなり、仰臥位、座位、前屈位の順で評価を行う。

表 2 SPA(ストーマフィジカルアセスメント)ツール

評価段階 アセスメント項目 方法
Step 1
仰臥位
ストーマの形状 下肢を伸展させる 正円・非正円
ストーマのサイズ
ストーマの高さ
縦経を㎜単位で計測
皮膚から排泄口の高さ
10㎜以上:突出
9㎜以下:非突出
ストーマ周囲皮膚4㎝以内の手術創、瘢痕、骨突出、局所的膨隆 有無を観察
Step 2
座位
ストーマ周囲4㎝以内の腹壁の硬度 2本の指でストーマ周囲腹部を押す 硬い:1縦指以下の沈み
普通:1縦指以上の沈み
軟らかい:2縦指以上の沈み
Step 3
前屈位
ストーマサイズ:横径 横径を㎜単位で計測
外周約4㎝以内の皮膚平坦度 ストーマを横から観察し、ストーマ外周4㎝以内の形状を分類 ストーマ粘膜皮膚接合部が周囲皮膚より突出:山型
同じ:平坦型
下がっている:陥凹型
外周約4㎝以内の連結しないしわ ストーマに連結しないしわ、皮膚の陥凹が深いところを計測 無:0~4㎜
有:5㎜以上
外周約4㎝以内の連結するしわ ストーマに連結するしわ、皮膚の陥凹が深いところを計測 無:0~2㎜
浅:3~6㎜
深:7㎜
Step 4 ストーマの種類 病歴で確認 消化管:結腸・小腸
泌尿器:尿路
単孔式・双孔式
排泄物の性状 観察 水様・有形

穴澤貞夫,大村裕子編著:ストーマ装具選択ガイドブック.金原出版,東京;2012:39-44.を参考にして作成

ストーマ装具の選択アルゴリズム

アセスメントからフローチャートを作成した。

術直後から社会復帰までの装具選択基準

日本ET/WOC協会編:ストーマケア エキスパートの実践と技術.照林社,東京,2007:p14~15より抜粋

穴澤貞夫,大村裕子編著:ストーマ装具選択ガイドブック.金原出版,東京,2006:P56~57より抜粋

一部改変して作成

社会復帰に向けての装具選択基準

日本ET/WOC協会編:ストーマケア エキスパートの実践と技術.照林社,東京,2007:16~22.より抜粋

穴澤貞夫,大村裕子編著:ストーマ装具選択ガイドブック.金原出版,東京,2006:56~57.より抜粋

一部改変して作成

引用・参考文献

1.穴澤貞夫,大村裕子編著:ストーマ装具選択ガイドブック.金原出版,東京,2012:39-65.

2.ストーマリハビリテーション講習会実行委員会編:ストーマリハビリテーション-実践と理論.金原出版,東京,2006

3.日本ET/WOC協会編:ストーマケア エキスパートの実践と技術.照林社,東京,2007:14-24.