最新ガイドライン、DESIGN-R®2020に基づく 新まるわかり褥瘡ケア

Part1 褥瘡(じょくそう)はどうしてできる? どう治す?治りやすいキズ、治りにくいキズ

2023年2月更新(2016年6月公開)

 褥瘡はその発生機序や要因から「創」ではなく「瘡」と表記されることになったことは前述しました。しかし、「創=キズ」であることも事実で、褥瘡は「慢性創傷」の1つと考えられています。そのため、褥瘡を治すためには、「創傷」であることをふまえて、治療のアプローチを考えていく必要があります。
 創傷は「急性創傷」と「慢性創傷」とに分けられます。急性創傷というのは、外傷や手術創など、短期間で治癒する創傷です。5~7日ほどで抜糸が行われ、5~14日で治癒に至ります。このように、正常な創傷治癒機転がはたらき、治癒が期待できる創傷を「急性創傷」といいます。
 一方、褥瘡や糖尿病足病変など、治癒するまでに時間がかかる創傷を「慢性創傷」といいます。「何らかの原因によって正常な創傷治癒機転がはたらかない創傷」のことです。
 簡単に言うと、「正常な治癒機転がはたらいて」「5~14日で治る」「治りやすいキズ」が「急性創傷」、「正常な治癒機転がはたらかないで」「数週間~数か月で治癒するか・それとも治癒しない」「治りにくいキズ」が「慢性創傷」です(図1)。

図1 急性創傷と慢性創傷

図1 急性創傷と慢性創傷

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