2023年2月更新(2016年6月公開)
前項で、身体を大きく動かさず小さく動かすことでも、高い効果が得られることを述べました。小さく動かすことは「小さな刺激」ととらえることができます。「小さな刺激」ゆえに自立を促すことが可能になり、「動こう」という意欲につながります。この点について、姿勢反射の観点から述べてみましょう。
姿勢反射は、反射的に筋肉が緊張および収縮することで、身体の位置や姿勢、平衡を維持するものです。例えば、誰かとぶつかったとき、少しのぶつかりでは自分の体制(姿勢)を整えようとする動き=反射が起こります。しかし、強くぶつかると、相手の力に押され、倒れてしまいます。そこで、小さく・弱くぶつかることによって、姿勢反射を刺激し、身体の位置や姿勢の安定を保つことができることがわかります。ポジショニングにおいては、この姿勢反射を引き出すことができれば身体の動きを引き出すことができるのです。
例えば、側臥位をイメージしてみましょう。背中にしっかりとした大きなピローが挿入されると、身体全体が挿入されたピローで支えられるため、挿入されたピローに抵抗するよりも挿入されたピローに体重をあずけるほうが安楽と思うのではないでしょうか。しかし、背中の一部に少し持ち上げられるような感じがするピローが挿入されると、わずかに持ち上げられていることに反射してしっかり押し返し、背中を平らにしようと、少し押し上げられた背中を押し返そうとします(図1)。これは、動きによって生じた不具合に対して改善したいという身体の自然な反応です。
このような反射は、