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Part8 知っておくと役立つ 
手術療法、物理療法、局所陰圧閉鎖療法

褥瘡(じょくそう)の手術療法にはどんなものがある?

 褥瘡の治療方法には、創傷被覆材や外用薬などによって肉芽形成・上皮化を促す保存的治療と、植皮術や皮弁形成術などの外科的再建術があります。ガイドラインによると、外科再建術の適応は表1のようになります(推奨度C1)。

表1 外科再建術の適応

  • 保存的治療に反応しない、皮下組織よりも深層に達した褥瘡
  • 創の周囲組織が陳旧化・瘢痕化している場合
  • 骨髄炎の治療

 褥瘡の治療は原則として保存的治療を優先するべきですが、皮下組織より深層に達した褥瘡で、保存的治療が功を奏しない場合は外科的再建術を考慮する必要があります。

 外科的再建術は、植皮術皮弁形成術に分けられます。

 植皮術は、採皮部から一度皮膚を完全に切離した後、創床へ移植する方法です(図1)。植皮された皮は創床から血液が供給されて2~5日で生着します。この手術は侵襲が少なく、局所麻酔のもとに病棟や、在宅でも行うことが可能です。

 一方、皮弁形成術は侵襲の大きな手術です。近傍の組織(筋皮弁、筋膜皮弁)を充填、あるいは被覆することによって、失われた軟部組織を再建する方法です(図2)。この手術では、正常組織で被覆されるため、再発しても正常な創傷治癒過程が獲得できるメリットがありますが、感染コントロールが重要になります。適切に感染コントロールがなされていないと、感染から創離開を生じることがあります。

図1 植皮術の症例:メッシュ植皮術

写真

長瀬敬:手術療法の適応と管理.市岡滋,須釜淳子編,治りにくい創傷の治療とケア,照林社,東京,2011:136.より引用
(写真提供:長瀬敬)

図2 皮弁形成術の症例:後大腿皮弁の挙上

写真

長瀬敬:手術療法の適応と管理.市岡滋,須釜淳子編,治りにくい創傷の治療とケア,照林社,東京,2011:135.より引用
(写真提供:長瀬敬)

 外科的再建術を行う際には、術前から、褥瘡が発生しやすい要因や環境要因を取り除いておく必要があります。術後の合併症としては、感染、皮弁壊死、創離開などがあります。合併症予防のためにも、便汚染、外力負荷、栄養状態には十分注意することが重要です。

 術後の局所管理としては、皮弁採取部は、除圧を3週間継続します。筋皮弁による外科的再建術を行った際には、抜糸は術後2~3週目をめやすに行います。

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