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Part5 褥瘡(じょくそう)を治すための基本的な知識

クリティカルコロナイゼーションって何?

2016年6月公開

 前項の図9で紹介したように、「クリティカルコロナイゼーション」とは「臨界的定着」といい、「保菌状態、定着から感染に移行しつつあり、もう少しで感染になりそうな状態」のことです。

 クリティカルコロナイゼーションは感染ではないため、感染徴候はありません。しかし、抗菌薬を使用すると治癒速度が向上するなど臨床的改善が認められます。

 臨床的な症状としては、悪臭や滲出液の増加、それに伴う浮腫状の肉芽形成が見られます(図10)。

図10 クリティカルコロナイゼーションが見られる創

写真

肉芽組織が貧血色で浮腫状であること、ぬめりを帯びた滲出液であることから、クリティカルコロナイゼーションと思われた症例。

 感染とクリティカルコロナイゼーションへの対応は基本的には変わりませんが、感染は悪化すると全身療法が必要になることがあります。クリティカルコロナイゼーションが疑われる場合は、感染と同様に抗菌薬の局所使用が有用です。ガイドラインには、肉芽形成が不十分でもクリティカルコロナイゼーションが疑われたときには、「抗菌作用を有するカデキソマー・ヨウ素、ポピドンヨード・シュガー、ヨウ素軟膏もしくはスルファジアジン銀を用いてもよい(推奨度C1)」とされています。同時に、洗浄の強化、膿苔の除去が必要です。カデキソマー・ヨウ素の商品名はカデックス®軟膏、ポビドンヨード・シュガーは、イソジン®シュガーパスタ軟膏、ユーパスタコーワ軟膏などです。スルファジアジン銀の商品名はゲーベン®クリームです。

 また、ガイドラインでは、ドレッシング材の使用についても「臨界的定着により肉芽形成期の創傷治癒遅延が疑われる場合は、銀含有ハイドロファイバー、アルギン酸Agを用いてもよい(推奨度C1)」としています。銀含有ハイドロファイバーは組織毒性が低く、滲出液に含まれる細菌を迅速にそして効果的に抗菌します。

 銀含有ドレッシング材の商品名としては、アクアセル®Ag、アルジサイト銀、ハイドロサイト®銀、バイオヘッシブ®Ag、メピレックス®Agなどが挙げられます。

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