ガイドラインに基づく まるわかり褥瘡ケアガイドラインに基づく まるわかり褥瘡ケア

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Part6 褥瘡(じょくそう)治療・ケアのカギを握る
ドレッシング材・外用薬の使い方

DESIGN-R®に沿った外用薬とドレッシング材の使い方を理解しよう

 外用薬、ドレッシング材の特徴を踏まえて、DESIGN-R®に沿った保存的治療法の進め方を紹介しましょう。褥瘡予防・管理ガイドライン(第4版)に沿っており、推奨度はガイドラインのものです。

1.急性期褥瘡

 急性期褥瘡では、適度の湿潤環境を保持しながら創面保護を図るとともに、創面を観察することが重要である。

外用薬

創面保護効果の高い白色ワセリン(亜鉛華軟膏)、ジメチルイソプロピルアズレン(アズノール®軟膏)

感染を伴う場合:スルファジアジン銀(ゲーベン®クリーム)

ドレッシング材 創面保護可能で創面の観察ができるポリウレタンフィルム(オプサイト®ウンド、3MTMテガダームTM トランスペアレント ドレッシング、パーミエイド®S)

2.DTI(深部損傷褥瘡)が疑われる場合

 適切な除圧を行ったうえで、創面の観察を行い、必要に応じてデブリードマンを行う。ドレッシング材の使用が主体になる。

外用薬 創面保護効果の高い白色ワセリン(亜鉛華軟膏)、ジメチルイソプロピルアズレン(アズノール®軟膏)
ドレッシング材 ポリウレタンフィルム(オプサイト®ウンド、3MTMテガダームTM トランスペアレント ドレッシング、パーミエイド®S)
(摩擦・ずれより損傷部位を保護する目的で使用)

3.浅い褥瘡

①発赤・紫斑

 創面保護が重要であるため、外用薬よりドレッシング材の使用が優先される。

外用薬 創面保護効果の高い白色ワセリン(亜鉛華軟膏)、ジメチルイソプロピルアズレン(アズノール®軟膏)
ドレッシング材 ポリウレタンフィルム(オプサイト®ウンド、3MTMテガダームTM トランスペアレント ドレッシング、パーミエイド®S)

②水疱

 創面保護が重要であるため、外用薬よりドレッシング材の使用が優先される。水疱は基本的には破らずにそのまま使用するが、著しく緊満した場合は穿刺し、創が視認できるドレッシング材を選択する。

外用薬 創面保護効果の高い白色ワセリン(亜鉛華軟膏)、ジメチルイソプロピルアズレン(アズノール®軟膏)
ドレッシング材 ポリウレタンフィルム(オプサイト®ウンド、3MTMテガダームTM トランスペアレント ドレッシング、パーミエイド®S)

③びらん・浅い潰瘍

  • 創面保護・湿潤環境保持を重視してドレッシング材の使用が主体になる。浅い潰瘍で上皮化を促進する場合は、上皮化に適した外用薬を選択する。
  • ドレッシング材は、ハイドロコロイドが勧められる(推奨度B)。その他、ハイドロジェル、ポリウレタンフォームのシートタイプ、アルギン酸フォーム、キチンなどを使ってもよいとされている。
外用薬

白色ワセリン(亜鉛華軟膏)、ジメチルイソプロピルアズレン(アズノール®軟膏)

上皮化促進を図る場合:アルプロスタジルアルファデクス(プロスタンディン®軟膏)、ブクラデシンナトリウム(アクトシン®軟膏)、リゾチーム塩酸塩(リフラップ®軟膏)

ドレッシング材

ハイドロコロイド(デュオアクティブ®、コムフィール®、アブソキュア®-ウンド)、ハイドロポリマー(ティエール®)、ハイドロジェル(ビューゲル®、グラニュゲル®、イントラサイト ジェル システム)、ポリウレタンフォーム(ハイドロサイト®プラス)、アルギン酸フォーム(クラビオ®FG)、キチン(ベスキチン®W-A)、ポリウレタンフォーム/ソフトシリコン(メピレックス®ボーダー)、アルギン酸塩(カルトスタット®、ソーブサン)

4.滲出液コントロール

①滲出液が多い場合

 適切な滲出液吸収作用をもつ外用薬、ドレッシング材を選択する。感染を合併している場合は、ともにコントロールできる外用薬を選ぶ。滲出液吸収力は、ポリウレタンフォームがハイドロコロイドよりもすぐれている。

外用薬

[推奨度B]カデキソマー・ヨウ素(カデックス®軟膏)、ポビドンヨード・シュガー(ユーパスタコーワ軟膏)

[推奨度C1]デキストラノマー(デブリサン®ペースト)、ヨウ素軟膏(ヨードコート®軟膏)

ドレッシング材 ポリウレタンフォーム(ハイドロサイト®プラス)、アルギネート材(アルギン酸/CMC:アスキナソープ、アルギン酸塩:カルトスタット®、ソーブサン、アルギン酸フォーム:クラビオ®FG)、ポリウレタンフォーム/ソフトシリコン(メピレックス®ボーダー)、ハイドロポリマー(ティエール®)、キチン(ベスキチン®W-A)、ハイドロファイバー®(アクアセル®、アクアセル®Ag)、ハイドロファイバー®/ハイドロコロイド(バーシバ®XC®

②滲出液が少ない場合

 水分を補う作用をもつ外用薬を用い、ドレッシング材は創が乾燥しないよう、湿潤環境を保持できるものを選択する。

外用薬

乳剤性基剤の軟膏

感染創ではスルファジアジン銀(ゲーベン®クリーム)

非感染創ではトレチノイントコフェリル(オルセノン®軟膏)

ドレッシング材

[推奨度B] ハイドロコロイド(デュオアクティブ®、コムフィール®、アブソキュア®-ウンド)

[推奨度C1] ハイドロジェル(ビューゲル®、グラニュゲル®、イントラサイト ジェル システム)

5.感染・炎症のコントロール

 感染・炎症のコントロールは最優先に行うべき処置である。外用薬は感染制御作用のあるものを選択する。ドレッシング材の使用は、感染・炎症を伴う場合は一般的には避けたほうがよいだろう。ただし、十分な観察のもとに銀含有ドレッシング材を使うこともある。

外用薬

[推奨度B] カデキソマー・ヨウ素(カデックス®軟膏)、スルファジアジン銀(ゲーベン®クリーム)、ポビドンヨード・シュガー(ユーパスタコーワ軟膏)

[推奨度C1] フラジオマイシン硫酸塩・結晶トリプシン(フラセチン・T・パウダー)、ポビドンヨード(イソジン®ゲル、ネオヨジン®ゲル、ネグミン®ゲル)、ヨウ素軟膏(ヨードコート®軟膏)、ヨードホルム(タマガワヨードホルムガーゼ、ハクゾウヨードホルムガーゼ、ヨードホルム)

ドレッシング材 銀含有ハイドロファイバー®(アクアセル®Ag、アクアセル®Agフォーム)、アルギン酸Ag(アルジサイト銀)、アルギン酸塩(カルトスタット®、ソーブサン)

6.肉芽形成の促進

 抗菌作用をもたない肉芽形成促進のための外用薬が第一選択になる。ドレッシング材を選択する際は、滲出液の量、褥瘡の大きさや形状、褥瘡発生部位を考慮する。

①肉芽形成が不十分で肉芽形成を促進したい場合

外用薬

[推奨度B] アルクロキサ(アルキサ®軟膏、イサロパン®外用散)、トラフェルミン(フィブラスト®スプレー)、トレチノイントコフェリル(オルセノン®軟膏)、ポビドンヨード・シュガー(ユーパスタコーワ軟膏)

[推奨度C1]  アルプロスタジルアルファデクス(プロスタンディン®軟膏)、ブクラデシンナトリウム(アクトシン®軟膏)、リゾチーム塩酸塩(リフラップ®軟膏)

ドレッシング材 アルギン酸Ag(アルジサイト銀)、アルギン酸塩(カルトスタット®、ソーブサン)、ハイドロコロイド(デュオアクティブ®、コムフィール®、アブソキュア®-ウンド)、ハイドロポリマー(ティエール®)、ポリウレタンフォーム(ハイドロサイト®プラス)、ポリウレタンフォーム/ソフトシリコン(メピレックス®ボーダー)、キチン(ベスキチン®W-A)、ハイドロファイバー®(アクアセル®、アクアセル®Ag)、ハイドロファイバー®/ハイドロコロイド(バーシバ®XC®

②肉芽が十分に形成され創の縮小を図る場合

外用薬

[推奨度B] アルクロキサ(アルキサ®軟膏、イサロパン®外用散)、アルプロスタジルアルファデクス(プロスタンディン®軟膏)、トラフェルミン(フィブラスト®スプレー)、ブクラデシンナトリウム(アクトシン®軟膏)、ポビドンヨード・シュガー(ユーパスタコーワ軟膏)

[推奨度C1]  酸化亜鉛(亜鉛華軟膏、亜鉛華単軟膏、ウイルソン軟膏「東豊」、サトウザルベ軟膏、酸化亜鉛)、ジメチルイソプロピルアズレン(アズノール®軟膏)、幼牛血液抽出物(ソルコセリル®軟膏)、リゾチーム塩酸塩(リフラップ®軟膏)

ドレッシング材

[推奨度B] 銀含有ハイドロファイバー®(アクアセル®Ag、アクアセル®Agフォーム)、アルギン酸Ag(アルジサイト銀)、アルギン酸塩(カルトスタット®、ソーブサン)

[推奨度C1] ハイドロコロイド(デュオアクティブ®、コムフィール®、アブソキュア®-ウンド)、ハイドロジェル(ビューゲル®、グラニュゲル®、イントラサイト ジェル システム)、ハイドロポリマー(ティエール®)、ポリウレタンフォーム(ハイドロサイト®プラス)、ポリウレタンフォーム/ソフトシリコン(メピレックス®ボーダー)、アルギン酸フォーム、キチン(ベスキチン®W-A)、ハイドロファイバー®(アクアセル®、アクアセル®Ag)、ハイドロファイバー®/ハイドロコロイド(バーシバ®XC®)、アルギン酸/CMC(アルギン酸/CMC:アスキナソープ)

7.壊死組織の除去

 外用薬の壊死組織除去作用については、薬効が作用を示すものと基剤が作用を示すものと2種類ある。前者の代表がブロメライン、ヨードホルムガーゼで、後者はカデキソマー・ヨウ素、デキストラノマーがある。ドレッシング材は、外科的デブリードマン、外用薬使用が難しい場合にハイドロジェルを使う。

外用薬 カデキソマー・ヨウ素(カデックス®軟膏)、スルファジアジン銀(ゲーベン®クリーム)、デキストラノマー(カデックス®軟膏、カデックス®外用散)、ブロメライン(ブロメライン軟膏)、ポビドンヨード・シュガー(ユーパスタコーワ軟膏)、ヨードホルム(タマガワヨードホルムガーゼ、ハクゾウヨードホルムガーゼ、ヨードホルム)
ドレッシング材 ハイドロジェル(ビューゲル®、グラニュゲル®、イントラサイト ジェル システム)

8.ポケットの処理

 ポケット内に壊死組織が残っている場合は、創面の清浄化を図る。滲出液が多い場合はポビドンヨード・シュガー、少なければトラフェルミン、トレチノイントコフェリルを用いてもよいとされている。ドレッシング材も外用薬と同様の使い方をする。

外用薬 ポビドンヨード・シュガー(ユーパスタコーワ軟膏)、トラフェルミン(フィブラスト®スプレー)、トレチノイントコフェリル(オルセノン®軟膏)
ドレッシング材 アルギン酸塩(カルトスタット®、ソーブサン)、ハイドロファイバー®(アクアセル®、アクアセル®Ag)アルギン酸Ag(アルジサイト銀)

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